商店街を歩いていた三橋(賀来賢人)と伊藤(伊藤健太郎)。
そこへ風紀委員の理子(清野菜名)がやってきて、わざと肩をぶつけてきました。
「卑怯者の三橋。文句があるならここで相手になるわよ」
と、突然攻撃をしかけてきた理子。明らかにいつもと様子が違います。
その夜、三橋は理子のことで頭がいっぱいで食事もまともに食べられません。
三橋父(吉田鋼太郎)と三橋母(瀬奈じゅん)はピンと来ます。
「お前…恋してるな?」
三橋は全面否定します。
「喧嘩ふっかけてきた時の目がキラキラしやがって!キラッキラだったよ。星ですか!?満天の星空ですか!?」
と、反論が恋をしている者のソレでした。
しかし三橋はこの胸のドキドキは恋などではなく、あいつが気に入らないからぶっ飛ばしたくて仕方ないからだと、明らかに間違った結論を出します。
この三橋家のシーンでも毎回大人たちが全力でふざけているので必見です。
魔女っ子京子ちゃん(橋本環奈)
生徒は全員ツッパリ、OBのほとんどがヤクザになる開久(あけひさ)高校の生徒たちは、ヤクザを痛い目に遭わせた「金髪の石橋」と「吉村」を探して、他校の生徒たちに絡んでいました。
そんなことを知らない三橋は理子を“ぶっ飛ばす”ために町を探していました。
様子のおかしい三橋を伊藤が後をつけていると、スケバン達が喧嘩をしていました。
「成蘭と早川京子なめんじゃないよ! 根性焼き入れてやろうか!」
タバコをくわえた京子(橋本環奈)は相手に蹴りを入れまくります。
「京子ちゃん……?」
伊藤は、京子から「もうスケバンをやめる」と聞かされていました。
伊藤の前ではぶりっ子に豹変する京子。
タバコはチョコレートだし、喧嘩は演劇サークルで“スケバン刑事”的なお芝居の練習をしていたのだと説明します。
そしてその説明を鵜のみにする伊藤。
「京子ちゃんはスケバンなんかより、魔法使いみたいな方が似合うと思うな!」
「今日から魔女っ子京子ちゃんのお芝居をします!」
「魔法かけられたい~」
「ティロリロリーン☆」
「ズキーン!」
明美(若月佑美)も相手のスケバンも唖然としています。
伊藤が去った後、京子は元の京子に戻ってまた相手のスケバンを蹴り飛ばすのでした。
今まで爽やかでおしとやかな役どころが多かった伊藤健太郎さん。
この作品では完全に振り切った演技で新境地を開いています。
ちなみに、本ドラマの役名が「伊藤」だったことから芸名を「健太郎」から本名の「伊藤健太郎」にしたことでも話題になりました。
道場やぶり
理子を探していた三橋が理子を見つけ出した時、彼女はチンピラに絡まれ連れ去られてしまいました。
「卑怯な男はこの私が許さない」
三橋はそう言って“正々堂々と”卵を投げつけ、チンピラを蹴散らし理子を救います。
しかし三橋は、
「今からお前をぶっ飛ばす!」
と理子に掴みかかろうとするところを、駆けつけた伊藤に蹴りを入れられます。
すると、伊藤が理子の手に傷がついていることに気づきます。
それを見た三橋は、
「忘れ物しちまったから取りに行ってくる」
と言ってチンピラの元へ戻っていきます。
「マジで怒らせちまったな」
理子は大慌て。実は、理子の家の道場の生徒がチンピラを演じていたのでした。
事情を聞くと、同じ町に二つも武道道場はいらないと、今から道場やぶりが来るというのです。
負けたら看板を下ろさないとなりません。
そのために理子は三橋に喧嘩をふっかけるなどして強い人材を探していたのでした。
この道場のシーンは理子の父(佐藤二朗)がやりたい放題で、他の演者が笑いをこらえているのがわかります。
それをそのまま放送してしまう。これぞ福田雄一ワールド!
試合開始
試合には5人のメンバーが必要です。
すでに招集されていた今井(太賀)と谷川(矢本悠馬)コンビと、椋木先生(ムロツヨシ)、そして三橋・伊藤を入れれば5人になりますが、三橋は無駄な喧嘩はしないと道場を出て行ってしまいます。
しかし、すぐに戻ってきて試合に出るという理子に「女はすっこんでろ」と言って三橋が代わりに出ることになりました。
三橋は帰り道に試合相手がすれ違いざまにチンピラをボコボコにしているところを見かけてしまったのです。
そして即席のメンバーでの試合が始まりました。相手は大将の岸本以外は雑魚のようです。
先鋒の椋木先生はすぐにやられてしまいますが、次の今井が“ちゃんと強かった”ので残るは岸本1人になりました。
しかし岸本はかなり強く、今井は後に続くメンバーのために一発入れてやろうと奮闘するも負けてしまいます。
そんな今井の顔に唾を吐こうとする岸本。伊藤がそれを手で受け止めます。
「お前いいぞ!」
谷川は感激します。
「ツッパリにはツッパリの友情があるのだな」
理子の父も感心します。そして次は伊藤の番です。
伊藤のがむしゃらな動きに当初は押される岸本ですが、拳法をやることを思い出した途端息を吹き返し、伊藤は目をやられてドクターストップがかかってしまいます。
「さてと、やりますか」
三橋が立ち上がります。理子の父は三橋に声をかけます。
「くれぐれも無理はするなよ。とはいえ、君が負けたらウチは終わりだ。ほどほどの無理はしてくれ。むしろ勝ってくれ。いやむしろ死んでも勝て」
まぁ、任せとけと三橋は場内に入り、その途端畳を踏みつけて岸本を畳の下敷きにします。
「すごい卑怯!」
「卑怯極まりなし!」
ともあれ、道場は守られました。
三ちゃん!
次の日早弁しようと鞄を開けた三橋は、お弁当を忘れたことに気づきます。
そんな時、理子が三橋の教室に現れます。
「三(さん)ちゃん!」
今日から三橋の「三」をとって「三ちゃん」と呼ぶことにしたと言います。
「伊藤ちゃんから聞いたんだけど、相手が強いって聞いちゃって私と代われって言ったって本当?」
たまたま?とはぐらかす三橋ですが、本当なら手作り弁当をあげると聞いて手のひらを返します。
そして、伊藤の背中を使って壁ドン!
「その通りだよ理子。あんな危険なヤツらと君を戦わせるわけには行かなかったんだ」
無事お弁当を手に入れてウキウキの三橋。
伊藤はニヤニヤとその様子を見ています。
「お前好きだろ、理子ちゃん」
「あ?そんなわけねぇだろ、アイツはぶっ飛ばす!」
言葉とは裏腹に、ニコニコとお弁当を広げる三橋なのでした。
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